日本で一番蚊に刺されいてる男が行き着いた蚊対策
またこの季節がやってきました。そう夏。バナナを育てる稲沢バナナ園にとっては、まさにオンシーズンです。バナナもたくさん実り、たくさんの人が来園される時期。
そして、いつも悩まされるのが、あいつ。耳元に来る不快感。刺された後のかゆみ。人類においての最凶の天敵となった生き物。年間70万人以上の人間を死に至らしめる恐ろしいやつ。
そう、蚊です。
バナナ園は、のちほど説明しますが蚊の好きな環境を満たしていて、非常に多いので、毎年対策を講じています。バナナ園として人を集めるようになってから、10年近くたち、それまでにとにかく夏が来るたびに様々な対策を試行錯誤してきました。
つまり10年間、蚊対策に明け暮れてきた訳です。。
私はもともと理学部生物学科で遺伝子組み換えを研究していましたが、そういうのもあって、とにかく蚊の生態から調べまくって対策を試行錯誤してきました。
おそらく日本で私ほど蚊に刺された人はいない!と豪語しますw
刺されすぎて、1日で刺された後がなくなるいう意味の分からない耐性をゲットしているほどに刺されています。が、今は対策のおかげでそんなに刺されません。もちろん完璧でありませんが激減しました。
そんな私がとにかく考えて、生み出した蚊対策です。効果が抜群であることは保証します。
『刺されやすいです』という人ほど効果を実感するはずです。
になりますので、そういう人はぜひ実践してみてください!
これから蚊対策が重要になる
蚊は思った以上に恐ろしい生き物です
日本ではまだ嫌いな害虫程度で済みますが、世界でみればもっとも恐ろしい生き物が蚊です。それは一重に吸血という行動により様々な病気を媒介するためです。その種類は100を超えるとされ、有名なところだと
- デング熱
- ジカ熱
- 日本脳炎
- ウエストナイル熱
- 黄熱病
- リフトバレー熱
- クリミアコンゴ出血熱
- コロラド熱
- マラリア
- チクングニア熱
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- フィラリア(黄熱犬糸状虫症)(*犬を飼っているは知ってますよね)
などがあります。強烈な症状や脳炎を起こすものが多く、特にデング熱は世界でも広がっているのが現状です。デング熱やジカ熱は日本でも生息しているヒトスジシマカ(ヤブ蚊)が媒介するので他人事ではありません。実際2014年には国内で感染した人が現れて大きな話題になりました。
デング熱に感染した人の体験記を見るとまさに闘病という言葉にふさわしい、とてつもなく辛い症状に襲われます。一般的には予後は良好とされますが、中には重症化する人もいて重症化した場合の致死率は2〜5%となります。
また、15世紀の大航海時代にアフリカや南米大陸をヨーロッパの人たちが発見しましたが、その侵略がアフリカが遅れますが、その侵略を遅らせた原因の一つがこの蚊を含めた伝染病だったとも言われうくらいです。
蚊の生態について知っておく
まずは蚊というのがどういう生き物なのか特徴を知っておきましょう。
これが後ほどお話する蚊対策の根拠にもなります。
蚊の一生(生態)
蚊は完全変態の昆虫で、卵→ボウフラ→蛹→成虫(蚊)という一生です。
卵から成虫の蚊になるまでにおおよそ10〜15日ほどで、蚊として羽化してからも15〜30日という人間からすると短い一生になります。
蚊の種類によって産卵場所も若干異なります。
排水構 ・・・アカイエカ
水たまり・・・ヤブカ
といった形で少しずつ生息域によって産卵場所が異なります。
蚊は羽化してからはエネルギー源として花や果実から糖質を摂取します。え?血じゃないの?という人も中にはいるかもしれませんが活動エネルギーはあくまでも糖質です。日本の夏はたくさんの蜜源ありますが、マテバシイ(どんぐりの木の一種)を好むとされます。
人間にとっては非常にやっかいな蚊ですが、生態系においては弱者であり、生存率は1日で20%ずつ減少すると言われています。
飛翔能力は非常に弱くて、風に逆らって飛ぶようなことはできませんので、行動半径は非常に狭いです。ですのでマンションの高層階は蚊が入りにくいですが、逆に風に乗って入ってきたり、人間の体にとまっていてエレベーターに乗ってくる、階段で少しずつ登ってくるなどの行動もあるので、絶対ではありません。
蚊の種類によって変わりますが、活動温度は主に20〜30℃で、意外かもしれませんが暑すぎると逆に活動が鈍ります。ですので蚊は日陰やエアコンの効いた人間の部屋が大好きです。
では、蚊が血を吸う理由は何かというと、産卵の為です。
蚊は交尾後に動物から吸血して血漿タンパク質を吸収して卵巣を発達させます。
つまり血を吸うのはメスのみです。
また蚊は無差別にいろいろな動物から血を吸うようなイメージがありますが、実は嗜好性があり、人間を特に好む種類や牛などの大型哺乳類が好きな蚊など種類によって異なります。
デング熱を媒介するネッタイシマカはほぼ人間専門の蚊で、人間の都市化とともに進化したような蚊です。人間のすぐ叩いて殺す行動から身を守るため動きに非常に敏感で、少量の血を何度も吸うという特徴を持っています。これがやっかいな特徴になっています。
好きな動物の見分けかたは主に呼気中の炭酸ガス(二酸化炭素)の濃度で見ていると言われますが、インド人はネッタイイエカに刺されやすいなどの人種差もあります。
これ以外にも、体臭の差や体色の差、性別差などでもどの蚊に刺されやすいか?などの違いが出てきます。
また女性の場合は生理周期によって刺されやすい時期というのもあるようです。
2.飛翔能力は弱く風に飛ばされやすい
3.刺されやすい違いは体臭や性差など様々ある
4.蚊の種類によって産卵場所も異なる
5.暑すぎずない日陰やクーラーの効いた部屋、風が弱い場所を好む
具体的な蚊対策を講じる
ここまでで、蚊の対策に必要な蚊の生態について書きました。ここから蚊の対策をしていく必要があります。蚊の種類をいろいろ書いたのは蚊によって生息域が異なり、自分が対策するべき蚊によって違う為です。
まずは蚊を増やさないことが大切
まず一番最初にしたいのがそもそも蚊が少ない環境を作ることです。蚊に刺されにくいようにすることは可能ですが、これはあくまでも刺されにくいだけです。つまりたくさんの人間がいた場合に刺されやすいかどうか?であり、一人もしくは数人であれば刺されます。これは肝に銘じておいてください。
蚊の種類を特定しよう
まずは自分の周りに現れる蚊を特定します。蚊で検索すればいろいろな写真が出てきますが、ここでは簡単に特徴を書いておきます。一般的なものは以下の3種類を見ておけば大丈夫でしょう。
特に模様はない茶色の一色。その名の通り家の中で生息していて、夕方〜夜間に活動します。天井や何かの裏側にくっついて休む性質があります。活動温度は20〜30℃。
その名の通り、野外でよく見かける蚊。黒色で白い縞模様があります。アカイエカに比べると一回り小さいです。朝〜夕方にかけて活動します。活動温度は25〜30℃と高め。
大きさや見た目はほぼアカイエカと同じ見分けるのは難しいです。ビルの浄化槽などの近代都市のシステムにマッチした蚊で、比較的低温でも活動できることから、東京などの大都市だと1年中見ることもある蚊です。昼夜問わず飛びますが主に夜間に活動します。
種類が分かったら対策する
例えば稲沢バナナ園では野外でバナナの日陰が多く、風も防がれていおり、実は外よりも涼しいので蚊の好む絶好の環境になってしまっています^^;特にヒトスジシマカ(ヤブ蚊)が多いです。
家庭環境によってはお庭があったり近くに竹やぶがあったりするとヤブ蚊が多いと思います。ヤブ蚊が多い場合は庭に小さな水たまりがないか?(タイヤや空き缶などでも孵化可能)などをチェックしましょう。
蚊は活動半径が非常に狭い生き物なので、自分の身の周りの環境を整えると大きく変化します。特に自分の庭などにそういうものがないかしっかり確認しましょう。
一般の家庭だとアカイエカが多く見られると思います。アカイエカは排水溝などに好んで産卵しますので自分の家の周りの排水溝周りをチェックしてください。排水溝の水の匂いで誘引されるとされますので、排水溝の水が溜まっているならそこを良く流すなどの対策が効果的です。
チカイエカは大きなビルの浄化槽などに産卵しやすいので対策が難しくなります。
都市部のマンションなどの人はチカイエカが多いかもしれません。この場合はビル管理会社に依頼するしかありませんね。
蚊に刺されやすい人の特徴
ここからは蚊に刺されにくくなるための対策となります。
あくまでも刺されにくいという事ですが、実際に効果がありますので、BBQをしたりキャンプをするなどの一時的な活動の際により効果を発揮しますので、刺されやすい人は是非お試しください!
蚊は何によってくるのか?
蚊は通常の活動のエネルギー源は花蜜を利用します。つまり吸血行動をするのは交尾した後のメスに限定されます。つまりこのメスの蚊が何を認識して人間を特定するのか?寄ってくるのかが分かれば対策できます。蚊が誘引されると考えられている物質は様々なものがありますが代表的なものを列挙します。
- 二酸化炭素(呼気)
- 乳酸
- 短鎖脂肪酸
- アセトン
- エストラジオール
なんとなく汗っかきの人は刺されやすいとか、お酒を飲んだときは刺されやすいというのは聞いたことがあると思いますが、それは二酸化炭素や乳酸が多くなるためと言われています。しかし、この差は実は微々たるものであり、刺される刺されないの大きな分かれ目を決めるのは、3つ目の常在菌が作る短鎖脂肪酸の種類です。
常在菌の種類によって刺されやすさが変わる
人間の体表面には様々な細菌が共生していますが、これが人によって異なることが知られています。細菌はエネルギーとして短鎖脂肪酸を作るものが多くいて、この短鎖脂肪酸の種類によって蚊の刺殺行動が大きく変わるのです。これは特定の種類というよりも組み合わせであるようですが詳細はまだ分かっていません。
なぜ刺しやすなるか?ですが、この常在菌が放つ匂いによって蚊の交尾活動が活発化する組合わがあるようです。交尾活動が活発化することはすなわち、吸血行動を促すことになり、ある種の興奮状態を作り出します。
ただし、足が臭いとかそういう意味ではありません。
あくまでも蚊が興奮する組み合わせがあると考えてください。
特に手のひらと足の常在菌の脂肪酸に強く反応します。
一時的に蚊が多い場所に行くときは足を消毒する
特に人間が刺されやすいのは下半身、特に足です。足の常在菌が出す匂いにつられるのですから、足をしっかりとエタノールなどで消毒しておくと驚くほど刺されなくなります。また手の平も足ほどではありませんが影響しますので、手のひらもエタノールなどで消毒してみましょう。足は指の間もしっかりと消毒しましょう。
また靴に匂いが残っていることもありますので、可能であれば靴も定期的に変えたり、洗ったりしましょう!
ただし常在菌は数時間でまた同程度のレベルまで増えてきますので、あくまでも数時間の効果とはなります。とはいえ最も簡単で最も効果的な方法にはなりますので、一時的にでも蚊に刺されたくない場合は非常に有効な方法です。
水で流すくらいではあまり効果はありませんが、石鹸で足の指の間などを洗っておくのは効果があります。
健康な人は刺されやすい?
常在菌は様々な要因によって変わりますが、一つの大きな要因としては食生活があります。食生活によって常在菌が変わる場合はあります。
特にアセトンは蚊を引きつける要因の一つですが、実はアセトンが多くなる場合があります。それは何かというと糖質制限をしているとき。そうです。糖質を減らして脂質を多くする食事をするとアセトンが呼気から多くなり蚊が寄ってきやすくなるのです。。
一般的にアセトンが多いということは、脂質代謝が活発な人です。脂質代謝が活発な人は痩せやすく健康的な人が多いのである意味では健康な人ほぼ刺されやすいとも言えます。
またコレステロール代謝が良い人も多く、コレステロール代謝が活発な人は皮膚にその代謝産物が多くこれも蚊を引きつける要因の一つとも言われます。
食事をあまりしない人も一般的に脂質代謝が盛んになるので、食が細めで元気な人は実は蚊に刺されやすい常在菌を持ちやすいことになります。実際に断食中は蚊に刺されやすくなるという体験談もときどき聞きます。
常在菌だけではない刺されやすさ
しかし、上記のような食が細めで脂質代謝が盛んな人でも、刺されにくい人がいます。これはどうしてか?
実は人間はその進化の中で、蚊を誘引する物質を出しますが、反対に蚊が嫌いな物質も出すのです。つまり蚊を引きつける物質以上に蚊が嫌いな物質を体から出せば蚊が寄りにくくなります。
蚊が嫌いな物質
蚊は一般的に、ミント系や柑橘系の匂いを嫌います。またシトロネラ、シトロネラールなどの物質が忌避作用の強いもので、ユーカリ・ゼラニウム・レモングラスが多く含む植物です。
これらを利用して簡易の虫除けスプレーを作ることができます。ポイントは足に入念にかけることです。誘引物質は足から出ますので足に入念にかけるのです。
アロマオイルで作ってもいいですね。出かける前にレモングラスやミント系のオイルを靴に垂らしておくのも効果的です。
根本的な体質改善をする場合は、ローズマリーやタイムなどのハーブを食事にたくさん取り入れましょう。食生活によって体臭は大きく変わりますので長い目で見ると変わります。
女性は排卵期以降が特に刺されやすい
女性に関しては、エストロゲン作用のあるエストラジオールが蚊の誘引物質になります。エストラジオールは排卵期に多くなりますので排卵以降に刺されやすくなる傾向があります。
また個人差も多いのでエストラジオールが多い女性は刺されやすい傾向にあります。
虫除けスプレーの種類と使い方
虫除けスプレーも活用する人が多いと思いますが、虫よけスプレーは成分によってその効果が異なります。正しい使い方をしないと効果が薄くなりますので気をつけましょう。特に間違って殺虫剤を体に振りかけないようにしましょうね!
匂い系のスプレー
虫除けスプレーの中で植物の香り成分を主に使ったものがあります。ユーカリやレモングラス、ゼラニウムが有名で、刺激性の少ないことを謳っていたりするものもあります。これは蚊が嫌いな匂いの成分になりますので、主に足にかけることと、持続効果が短いので滞在時間が長い場合はかけ直すことが必要になります。
目隠し成分タイプ
成分の中にディートやイカリジンなどの成分が使われている場合は目隠しタイプです。これは蚊が認識しにくくなるタイプの物質になりますので、まんべんなく使うことで効果を発揮します。特に露出した肌の部分はかかっていないとそこの部分を刺されたりします。持続効果は長いので何度も使う必要はありません。
蚊に刺されない対策まとめ
以上、非常にたくさんのことを書きましたがポイントを簡単にまとめます。
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